言語を使うということは、人がそれぞれの世界を頭の中で作ることです

多くの言語がそうかもしれませんが、それぞれの言語の中の多くの単語や表現には「基準」がなく、あいまいです

例えば、「かわいい」

1歳の子供を見て「かわいい」と言うこともあるし、雑貨屋で見つけたコップが「かわいい」と言うこともあります

ですが、一人もしくは一つに対して「かわいい」と言うときも、人によって感じ方が違うので、「長澤まさみはかわいい」と言う人もいれば、「いや、かわいくない」と言う人もいるでしょう

僕が「基準がない」といったのは、この部分です

フィギュアスケートのジャッジのように、「目の形は5点、耳の大きさは7点・・・」のように点数を細かくつけて、「総合的な点数で、長澤まさみはかわいいということになりました」ということはできません

人それぞれが、自分の頭の中で「これは、かわいい」、「あの人はかわいくない」と言う具合に世界を作っているのだと思います

「英語を話せる」という表現はどうでしょう

だいたい同じくらいのレベルの人が二人いて、一人は「私は英語を話せる」と言い、もう一人は「私は英語を話せない」と言うかもしれません

どちらも自分の世界があるので、どちらも正しいのでしょう

ですが、”Do you speak English?”と質問されて”No, I don’t.”と言ったら、それは「ウソ」とも言えます

“No, I don’t.”・・と英語で話したからです

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