中学生のお子さんを2人持つ、ある主婦の生徒さんからこんな話を聞きました

「『勉強しなさい』と言っても全然やろうとしないんです」

お姉ちゃんの方は特に受験生だったので、お母さんとしても心配だったのだと思います

僕はそのお母さんに、「『勉強しなさい』というのは、やめましょう」とだけ伝えました

「勉強しなさい」とか「もっと頑張りなさい」ということは、本人に対して「全然勉強をしていない」、「頑張っていない」と暗示を与えていることになるからです

そう言うかわりに、お姉ちゃんが第一志望の高校へ行きたくなるようなことを沢山言ってみるようにアドバイスしました

しばらくして、そのお母さんから「お姉ちゃんが本気になりだした」と話してくれました

僕は、お姉ちゃんに対してどんな言葉をかけたのかそのお母さんに興味があって聞いてみました

お母さんが言ったことは、「第一志望の高校には、各教室にエアコンが付いていて年中快適だけど、第二志望の高校にはエアコンがないから、夏は暑いし冬は寒い思いをしながら毎日授業を受けることになるね~」だったそうです

お姉ちゃんは今、第一志望だった高校に通っています

人は、どんな方法で心に火が付くのかがそれぞれ違うので、面白いものだなと感じました

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親が飲み物を運んでいる子供に対して、「こぼさないようにね、あーあー、だから、『こぼさないように』っていったでしょ!」

なんて怒ってしまうのは、よくあることだと思います

子供がこぼしてしまう理由は、多かれ少なかれ親にあります

「こぼさないように」という言葉をかけた時、その言葉を受け取る側は「こぼす」ことを連想してしまうからです

それだけ、言葉にはパワーがあるということです

すでに考えなくてもできることを、考えさせることで、失敗につながることがあるといわれています

例えば、テニスが上手な人に、「はずさないようにサーブをコートに入れるにはどうしたらいいの?」と質問すると、お手本を見せてくれたときに、サーブを「はずす」可能性が増えます

だから、少年サッカーの応援でPK戦になったとき、応援している親たちが今から蹴ろうとしている選手に聞こえるように「絶対にはずすなよ~」と言ってはいけません、心の中で「入れろ」と念じるだけにしてください

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Tさんは年末年始にかけて、ボリビアへ旅行をしてきました

昨日はその旅行での話を沢山聞かせてもらいました

コミュニケーションに関して感じたことも話してくれて、とても興味深かったです

去年、旅行したときよりも、相手が言っていることを聴き取ることはできるようになってきたのですが、どんな話をしているのかを理解するのが、まだまだ難しいみたいです

ここまでの話を聞いて僕が感じることは、Tさんはこの先、相手が言っていることを少しでも理解できるようになって、心理的に近づきたいのだろうなということです

だけど、こんなことも話してくれました

僕が、この旅行で外国人とコミュニケーションをとる機会は、どれ位あったのかを質問しました

Tさんは、「あまり機会を作ることができなかった」と残念そうに言っていました

この話を聞いたときに、Tさんにとっては外国人が言っていることを理解できるようになる以前に、自分から話しかける勇気をもっと身に付けたいのではと思いました

そもそも話す相手がいなければ、話を理解できる能力を使うことができないので、順番としては「話す機会を自分から作る」ことのほうが先です

英語力も大切ですが、英語を使う勇気をどうやって身に付けるかを僕は考える必要があります

ある精神科医が言っていました、「相手の言葉を聞いてはいけない、相手が何を言いたのかを感じ取るんだ」

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脳科学の本を読んでいたら、記憶について書いてありました

記憶とは、あいまいになるようになっているらしいです

一回何かを見ただけで完璧に記憶してしまうと、人間にとっては不都合が起こるからです

例えば、Aさんと知り合いになって、そのAさんの髪の毛が長かったとします

たまたま1週間後、Aさんを街で見かけた時に、髪型がショートカットになっていました

もし人間の記憶力が完璧(1度見て全部を覚えている)ならば、Aさんのことを認知できなくなっている可能性があります

「Aさんは髪が長い」と記憶してしまっているからです

そのため、人間は何度も繰り返して同じ物を見ながらゆっくりと学習し、自分にとって大事な要素を捉えることができるようになっているそうです

「英単語をなかなか覚えられえない」と思っている人は大勢いるでしょうが、それは自然なことです

だからこそ、同じものを繰り返すことで学習していくことが大切なのだと思います

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僕たち人間は、考えるときや会話をしているときに何を話そうかと考えているときは、意識が働いています

そのときに使うものは 「言葉」

「今日の晩御飯は何にしようか」と頭の中で考えても、これを旦那さんに話しても、両方とも言葉を使っています

自分が使っている言葉をよく考え直してみると、なぜその単語を選んだのかは、わかりません

「今日」のかわりに「今夜」でもいいし、「晩御飯」のかわりに「夕食」を使ってもいいし、「しようか」ではなく「しましょうか」という選択肢もあったはずです

だけど、人は瞬間的に言葉を選んで文にすることができます

これは、「無意識の作業」だからです

僕がここ数年、「意識と無意識」について興味を持っているのかと言うと、英会話をしているときに発する言葉は無意識的に出てくるはずだからです

体が学習したことは、自転車の運転や文字を書くときのように、自動的に体が勝手に動いてくれます

文字を書くときに漢字の書き順を気にするのは習い始めた小学生で、大人は考え事をしながらでも自分の名前を自動的に書いてしまいます

では、無意識的に英語が口から出るようになるにはどうすればいいか・・

僕が今のところ効果があると思う方法は、「単語一つでもいいから、とにかく意識をして口から英語を発する機会を多く作る」、「実際に英語を話している人の言い回しを何度もリピート、シャドーイングを大量にする」の2つです

今年得た収穫はとても大きかったので、来年も楽しみです

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