生徒さんが洋服屋で仕事をしているとします
自分のお店に外国人の客さんが来たと設定します
その設定の中で、僕が文章の出だしのみを言っていきます
例えば “How about”や“You look”などを言っていきます
生徒さんは“How about this one?”などと状況に合う文章を作ります
“You look”でどんな表現ができるかわからない場合は、僕が例をあげます
“You look good in that hat.”などと言う事ができますと僕が1つ紹介し、“You look good in that jacket.”と自分で作る練習をしていきます
これを毎回練習すると、頭の中で状況が簡単に絵にできるようになってきます
これをやるときに大切なことは、何も見ないということです
文の出だしだけでも文字を読みながらやってしまうと、文字で覚えてしまいます
今日は始めたばかりの小学生、Tちゃんのレッスンがありました
今まで英語を習った事の無いTちゃんの発音はネイティブと同じ発音です
全く先入観を持たずに音を聴く事から始めると、当然ですが、これができるんです
理屈を教え込もうとしたら、失敗する気がします
日本人でもこの“Nice to see(meet) you.”は耳にしたことくらいはあるはずです
学校ではよく、はじめましての挨拶で使うように習うと思いますが、それは状況によってです
初めて会った人でも、別れ際に言ったほうがいい場合もあります
自分が全く知らない人に会った時に、会ってすぐに「お会いできて嬉しいです」と言うのもおかしいですからね
元々言葉の違いは発想の違いでもあるので、日本人からすれば、英語を母国語とする人の発想を理解しづらいのは当然だと思います
例を挙げると、“Good morning”は日本語に相当する「おはよう」ですが、直訳すれば「いい朝」になります
これくらいの挨拶は日本人にも馴染みがあるのですぐにわかりますが、「おやよう」と「いい朝」には、使う状況が同じでも、発想が全く違っています
こう考えると、英語で会話をしているときに英語で言いたい事を日本語で考えてしまうと、中々言いたい事がでてこないのは、このためです
当教室でも英語で考えるようにできるために沢山の工夫を行っていますが、初めから上手くはいかないものです
学ぶ側は楽しむ事が第一条件で、教える側は工夫と努力が必要だと感じています
今日、自分が英会話教室をオープンしてから初の生徒さんが退会されました
約3年半通ってくれました
彼は当教室のお隣の電気店の店長さん(68歳)なんですが、来月でお店を閉めて、引退するらしいです
持病の糖尿病の数値もよくないらしく、これからどうなるかわからないとのことでした
彼の趣味は山登りで、よくハイキングの途中で外国人とすれ違うらしいのですが、積極的に習った英語を使って彼らとコミュニケーションをとれるようになったのが嬉しかったみたいです
彼は今日のレッスンで、「先生には大変お世話になったよ」と何度も言われたのですが、勉強をさせてもらったのは、むしろ僕の方だと思っています
人生に生きがいを持つ事の大切さや、人間関係を大切にすることの深さを彼から沢山学びました
これからも、在籍している生徒さんから沢山学ばせてもらい、感謝をしていけるように努力をしないといけないなと思った1日でした