Fさんがオーストラリア旅行から帰ってきました
昨日のレッスンで、その旅行についてどうだったかを沢山聞かせてもらいました
Fさんの第一声は”disappointed”(がっかりした)でした
でも話を聞いていくと、がっかりした部分とは、ワニ園やボートに乗った時のツアーガイドの説明が全然理解できなかったことでした
実際には、ホテルでのやりとりや、道を聞いたり、どのバスに乗るかを聞いたりするのは問題なくできたということでした
ツアーガイドさんが話したのはきっと、ワニや海にいる魚やサンゴの説明のはずなので、ワニや魚の種類などに関する単語を耳にしたことがなければ、理解することはかなりハードルが高いのではと、僕は思います
そんなことをFさんに伝えたら、「じゃあ、私は結構できた方なのか」と少し満足した様子でした
次はハワイに行ってみたいとFさんは抱負を語ってくれたので、レッスンの中でハワイに関しての予習ができればと思っています
Tちゃんは小学5年生からOFFBEATに通い始め、現在は中学2年生です
今でもそうですが、Tちゃんは僕のレッスンの半分くらいは(英単語などを含め)意味がわからない状態でやっています
昨日のレッスンが終わってから、最近学校の英語の授業でどんなことを教わっているのかTちゃんに質問しました
現在は文法表現のwhyとbecauseの使い方について教わっているそうです
僕は更に、OFFBEATのレッスンと学校の授業と何かつながる部分は今までに感じたことがあるか聞いてみました
中学1年生のころはほとんど全くと言っていいほど感じなかったらしいですが、最近は当教室で何気なく聞いたことがある表現や単語などが出てくるようになって、「ああ、これ知ってる」みたいなものが増えてきたようです
それよりも僕が驚いたのは、英語の作文をするときに、どの前置詞(on,in,at,など)を付ければいいのかというのが、考えなくてもわかるそうです
英語的に変な響きの文を聞いたときに、Tちゃんは直感で「なんか響きが気持ち悪い」と感じるらしいのです
僕は英会話を、教えずに教えるスタイルでやってきましたが、教室をオープンして8年目でようやく少しだけ手応えを実感した気がしました
Tくんは古着が好きで、レッスンでの雑談の時間では半分くらいを古着の話に費やします
今はTくん自身、まだ自分の英語力で表現できる古着の知識が十分でなくて、もどかしく感じていると思います
僕の仕事はここからが大切だと思っています
生徒さんが英会話を習って何を話したいと思っているのかを観察して感じ取ることは、とても重要です
Tくんについて言えば、彼が話したがっていることは、服のボタンについて、ジッパーについて、ジーンズの歴史についてなどです
彼がそれぞれについて十分な知識を持っていることも重要ですが、それを英語で伝えようとしたとき、最低限必要になるものは語彙力です
Tくんがどのような単語や表現をインプットしたときに、彼が話したいことを少しずつでも話せるようになってくるのか・・
やっぱり、僕の観察力と想像力がもっと上がらないといけないなと思いました
今朝のYahooニュースで、小学3年生から英語の授業を始め、5年生から完全に教科として成績もつけるようにするという案があるということが、書かれていました
かなり前から問題にされていることですが、英語のプロの中には反対派が多く、一般的には賛成派が多いというのは皮肉なことです
僕も基本的には反対です
これに関して、他の先生方やそれ以外の方々と意見を交換していきたいと思います
Tさんは外食をすることが好きで、レッスンでは食に関しての話をよくします
「食」というのは最も日常的なことで、これについて英語で話をするということは、ほぼ日常会話をすることと言っていいと思います
ですが、Tさんとそんな会話をしていると、しばしば僕が英語で知らない単語が出てきます
昨日は、「銀杏(ぎんなん)」を英語で何というのか聞かれ、レッスン中に辞書で調べました
このようなことがTさんのレッスンではよくあります
「食」は日常的なものだから、ある程度のことは話せると僕は自分で思っていましたが、そういえば僕は普段、人と食を日常的に話題にすることがないなと思いました
だから、Tさんから英単語を逆に学ぶことすらあります
人によって、何が日常の出来事なのかは違うのだなというのも感じています
ある英語の達人が、「英会話で一番難しいのは日常会話だ」と言っていたのを思い出しました
その言葉の意味がやっと少しわかった気がしました