「発音できる音は聴き取ることができる」と英会話のリスニングの本などには、よく書いてあります

僕もこれに関しては、ほぼ同感です

しかし、一方で、僕の生徒さんにも数人いるのですが、英語の発音としてはまだまだ修正する点が多くても、リスニングをしたときには聴き取れていることがよくあります

こう考えると、「正しく発音できなければ聴き取ることができない」ということはないと考えなくてはいけません

かなり日本語なまりの発音でも、英語を聴き取れている人は、どんな条件をクリアしているのでしょうか?

もしかすると、音としては聴き取れていないけれども、英語を沢山耳にしてきた経験が英語を認知する能力を高め、「こんなことを話しているのだろう」と予想ができるようになったのかもしれません

だから、僕が生徒さんに対して、発音の正しさにこだわりすぎることはせず、「どういう風に聞こえているか」をしっかりと見極めることの方が、より大切なことなのかなと感じています

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僕はレッスンの中で、生徒さんがどんな新しい単語を覚えて使えるようになっているのかを、常に観察するようにしています

一番早く使えるようになる単語は、名詞が圧倒的に多いです

名詞は、ball, chair, school, computer, などのように頭の中で絵にしやすいので、自分が話すときにも使いやすいのかもしれません

動詞や形容詞などは、日本語で意味を覚えても、実際にどうやって使っていいのかが理解できないと使えるようにならないのだと、僕は考えています

なので、動詞や形容詞などの抽象的な単語は、なるべく映画のシーンに出てきたときなど、状況が分かりやすいときに、一緒に紹介するようにしています

あとは、これらの単語を使えるようにするには、一つ一つの単語にかなり強い意識をする必要があると思います

一つの単語の意味がわかるようになるまでは、時間がそれほどかからないかもしれませんが、使えるようにするには、相当な努力を要します

普段の生活で、日本語を主に使っている人にとっては、英単語一つを使えるようになることは、決して簡単なことではありません

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先日、OFFBEATの前を通りがかった60代後半くらいの女性と、たまたま立ち話になりました

その方は少し英会話に興味があるらしく、今まで何冊も英会話関連の本を書店で買って、すぐに挫折するというのを繰り返してきたそうです

特に、大きな書店に行けばわかりますが、英会話関連の本専用の棚が設けられているくらい、沢山の教材が日本にはあります

それでも、日本国民全体の英会話力は高くなった気がしません

書店で売られている教材本は、どれもダメなのでしょうか?

僕は、英語を勉強したい人がそれぞれ、自分の目的に合った本を見極めて購入し、その本に書いてあることを使いこなせるくらい、時間をかけて何度も繰り返し読めば、それなりの効果はあると思っています

なので、「この本からは何も学ぶことがなかった」と思われている人は、見切りをつけるのが早すぎたのかもしれません

だけど、大切なことは、「これさえ読めば・・」とか「このDVDさえ見れば・・」と書いてある本や教材が、全てを解決してくれると勘違いしてはいけません

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映画やドラマを字幕なしで見ることを、僕は生徒さんにリスニングの練習としてお薦めしています

同じくらいのレベルの生徒さんでも、人によって「英語がよく聞こえてくるようになった」と言う人と、「なかなか英語が聞こえてくるようにならない」という人がいます

レッスンの中でも映画のシーンを見ることがあるのですが、生徒さんを何気なく観察していて感じたのは、同じように映画を見ているようでも、「人によってどのようにそれを見ているのかが異なる」ということです

字幕なしで見るということは、言葉を理解できなければ役者の動きや声のトーンでストーリーを理解しようとしなくてはいけません

なかなか英語が聞こえてこない生徒さんは、「かなりの割合で目で見ているものに集中をしている」ので、知っているはずの英語を役者が言っていたとしても、聞こえていません

逆に、リスニングの練習と割り切って、ストーリーの内容よりも役者のセリフ(耳で聴く)方に集中している生徒さんが、よく英語が聞こえてくるようになっているようです

人間は一度に2つ以上のことに集中ができないので、目に集中してしまうと、聞こえているものも「だた聞こえているだけ」になってしまうということかもしれません

これからは生徒さんに対して、映画をリスニングの練習に使うときは、「見ないで、聴く」ようにアドバイスしてみようと思います

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レッスンのエクササイズの一つに、「生徒さんが沢山の写真の中から一つを選び、それを見ながら僕に対してその写真について説明をして、僕は生徒さんがどの写真の説明をしているのかを当てる」というものがあります

写真は、ベッド、アイロン、パジャマ、ガムテープなど、見てすぐ何かわかるものです

昨日はFさんがこのエクササイズにトライしました

Fさんはボキャブラリーがあり、文法をよく知っているので、説明しようとしたときに、上手く文ができればとてもわかりやすい説明になるのですが、頭の中で文が上手くできなかったときは、ピタッと口も体も止まってしまいます

全てが止まったとき、僕はFさんから何も「読み取る」ことができません

なので、昨日はFさんに対して、「説明の際に単語2つまでしか使ってはいけない」と、条件を与えてからやってもらいました

例えばパジャマを単語2つまでで説明するとしたら、”sleep, wear”、だけしか使えません

単語2つだけではもちろん相手に通じないので、あとは必然的にジェスチャーや顔の表情など、言葉以外のものを使って説明しなくてはいけません

多くの生徒さんは、このエクササイズをやる時には、立ち上がる、歩く、時には教室から一度出て、入ってくるなど、工夫をします

僕は単語力や文法力があるFさんに対して、意図的に、なるべく英語を使わずに表現する練習をしてもらいました

会話中に何も言葉が出なくなったときに助けてくれるのは、それ以外の表現方法だからです

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