約2年間、僕はレッスンの中で単語や表現を口に出す練習をするときは、それらを使っている状況をなるべく頭の中で「絵」にできるようにすることに力を入れてきました
スポーツ選手などにとっても大切な、イメージトレーニングに似ています
昨日から新しいエクササイズ、「連想ゲームⅡ」を始めました
まず初めに、生徒さんに一つ単語を決めてもらい(例えば、school)、僕はゴールになる単語(例えば、map)を決めておきます
そのあとは僕と生徒さんとで「しりとりゲーム」のように交互に相手が言った単語から連想できる単語をどんどん言っていきます
なるべく早く、僕が設定した「ゴール」に辿り着くように、想像力を使う訓練です
連想するためには、頭の中で単語を絵にする作業が欠かせません
ある程度、語彙力が付いてきた生徒さんに対して、このエクササイズで、単語を頭の中で絵にすることが自然にできるようにしていきたいと思います
ここ数回のレッスンで、Tさんに対して「カタカナ英語の発音練習」を工夫してやっていました
カタカナ英語リストの日本語の部分を見ながら、それを頭の中で絵にすることができるかを、しばらく試みていました
昨日のレッスンでTさんに、頭の中で絵にできているかを尋ねたら、まだまだできるものが少ないと言われました
試しに、何も見ずに目をつぶって発音練習をしてみてもらいました
目を開けて練習するよりも、集中して頭の中で絵にできるものが増えたとTさんは言われました
単語の練習一つをやるにしても、日本語と英語を行き来するだけでは、なかなか使えるようにはならないと僕は思っています
なるべく単語の臨場感を得られる方法のひとつが「頭の中で絵にする」ことだと思うので、これができるためにはどうすればいいのか・・・まだまだ工夫していく必要があります
Fさんは最近耳鳴りがひどいらしく、人と会話をしていて相手の声が聴き取りづらいときが度々あるそうです
前回のレッスンでは僕の言っていることが、いつもの半分程度しか聞き取れなかったと話されていました
なので、今日のレッスンではリピート練習を全て文字を見ながらやることにし、Fさんの「聴き取れない」ストレスを軽減できるようにしました
そしてフリーの会話の時間では、僕は二言三言発することをこころがけて、なるべくFさんが話している時間を多くとれるように心がけました
今日は前回のレッスンよりもFさん自身に元気があり、1時間のレッスンを楽しんでもらえたような気がしたので、良かったと思います
ある本に、「コミュニケーションの質は、お互いに交換した情報の量に比例すると言ってもよい」と書いてありました
ということは、沢山話したほうがコミュニケーションの質としては「良いこと」ということなのでしょう
コミュニケーションはただ話すだけでなく、声のトーンや顔の表情などからも情報を沢山もらっています
僕がレッスンのときにジェスチャーの練習を取り入れているのは、言葉よりも「絵」の方が相手に与える情報は多いからです
例えば、道を歩いていて人に道を聞かれたときに、相手の顔を見ながら「右を向いてください、この方向に約300m行って・・・」と説明するよりも、指をさして「向こうにまっすぐ・・・」と身振り手振りを無意識的に効果的に使っている人がほとんどだと思います
昨日、妹の美容室へ行って散髪してきました
ヘアスタイルブックがあったので、ページをパラパラとめくり、妹に「この人と同じ髪型でよろしく」と僕は伝えました
言葉で「横をこれくらい、後ろはこんな感じ、上はだいたい・・」と説明するよりも、「絵」を指さして「これ」と言った方が、相手に伝わる情報は量としても多いし、わかりやすいはずです
髪を切り終わってみると、雑誌のモデルさんと髪型はそっくり、でも僕の顔でこの髪型にすると、「太宰治にそっくり」と言われました
そんなもんです(笑)
今日のレッスンで、T君の英語に対する反応の速さが上がってきたなと僕は感じました
これまでは僕が質問したことに対して、ちょっと上を向いて考える時間が必要だったので、頭の中で僕が言った英語を日本語にしているのかなという感じがありました
今日は僕の質問に対して、答えはすぐに出せないとしても、すぐにうなずいて、「質問は理解したので、答えるのに少し時間をください」とT君の心が言っているような気がしました
英会話を普通にできるようになるには、生の会話をする経験がとても多く必要です
相手が何を言おうとしているのかを、言葉だけでなく声のトーンや顔の表情などからも読み解くこと、自分が伝えたいことを言葉だけでなく、声のトーンや顔の表情、ジェスチャーなどで表現すること・・・
今日、僕はT君から小さな「サイン」を受け取りました
T君は一歩前進しました