昨夜、変な夢を見て目が覚めました
誰かわからないけど、低い声で「お前の教室に理念はあるのか~?」と聞かれました
僕が自分の教室の根本的な考え方について真剣に考え始めたのは、3年か4年前に読んだ本、”Let my people go surfing”に影響されたことが大きかったです
パタゴニアというアウトドアブランドの創業者、イヴォン・シェイナードという方が書いた本です(日本語に翻訳されているのを読みました)
僕の教室に通ってくれている生徒さんは、週に一回のペースで1年間通ったとして、合計約50時間レッスンを受けることになります
50時間といえば、日数に置き換えれば、一睡もしなかったと仮定して2日分しか時間がありません
2日分の時間数で僕が生徒さんに与えられるものは何なのかと真剣に考えたら、生徒さんが満足できるほどの英語力を付けさせてあげることはまず不可能です
そこで僕が考えたのは、「英語を教える」から「英語しか話せない人とどうコミュニケーションをとるかを工夫し、実践する」というレッスンをできるようにしました
「英語力はそこそこでも、お互いに伝えたいことは思った以上に伝わる」ということを生徒さんに理解してもらい、実践してもらうことが、OFFBEATの理念と考えています
僕は娘を保育園まで送るのが、一日の始まりになっています
保育園には、お母さんやお父さんが仕事へ行く前の忙しい時間帯に子供を送りに来ているので、皆さんバタバタと忙しそうな顔をしているのが普通です
なので、親同士で顔を合わせたときに挨拶する際は、あまりお互いの顔を見ることもなく「おはようございます~、じゃあ・・・」みたいな感じで去っていきます
そのときの顔はお互いに、急いでいる顔をしているのでしょう
いつも急いでいるので、子供に対して「ほらほら、ママ急いでるから早く歩いて」と言いながら眉間にシワがよっているお母さんも、時には時間に余裕があるらしく、僕が挨拶すると、そのお母さんもスマイル付きで「おはようございま~す」と挨拶するときがあります
同じ人でも、挨拶をするときに相手に対して渋い顔のまま挨拶するのと笑顔で挨拶するのでは、印象がだいぶ違うものだなと感じます
誰かに笑顔で「おはようございます」と言われた朝は、いつもより良い一日のスタートになったなと感じ、とても気持ちがいいものだなと思いました
Fくんが、10月8日からワーキングホリデーでカナダのバンクーバーへ向けて出発します
約2年半前にFくんがOFFBEAT英会話教室へ来たときは、英語もほとんどわからないし、人とのコミュニケーションは面倒だと感じていたそうです
昨日のレッスンが終わってから彼の口から出てきた言葉は、”I like communication.”でした
僕にとっては、これを聞けたことが自分の仕事の励みになりました
口ぐせが「負けてられないっす」、「何かでっかいことをしたいっす」のFくん、1年後に日本へ帰ってきてどのように彼が変わったのかを見るのが、今からとても楽しみでなりません
最後にFくんとガッチリ握手をしたとき、彼の手から色々なことを感じたような気がしました
流暢性を鍛えるのに、シャドーイングはとても役に立つエクササイズです
そのシャドーイングをする前に、ある程度その会話やスピーチの内容を理解できていることは重要だと思います
そうしないと、発音だけが良くなって、実際の会話にシャドーイングの練習が繁栄されないかもしれません
そこで、どのようにして会話やスピーチの内容を理解するのかということも重要になってきます
意味のわからない単語を辞書を引きながら調べて、文全体を一度日本語にすべきなのか、それとも、多少時間はかかるけれども、会話を聴きながら状況から意味を推測していくのがいいか・・・
僕は最初は前者の方法をとっていたのですが、今は後者の方法をレッスンに使っています
やはり、英語的な発想を身に付けるには、英語を英語で習うことはとても重要な部分だと考えています
さらに重要なことは、継続することです
日本にいても上手に英語を話せるようになる人は、英語に触れる量を意識的に増やしているか、英語に触れる環境にいるかです
実際のアメリカのお金を使って、計算の練習などをするエクササイズを始めました
まず初めに生徒さんが覚えるべきことは、1セント、5セント、10セント、25セントの4種類のコインをそれぞれ覚えること
そして次に、それらを上手く組み合わせてお金を支払う
このような練習をやっていきます
昨日はUさんがこれに初めて挑戦し、最後の方はだいぶスムーズにできるようになってきました
レッスンが終わってから、「ここで今やってみると結構できたんだけど、実践になると頭が働かなくなるんですよね~。でも、練習してないよりはやっていた方が明らかに役立つと思いました。」とUさんは話してくれました
教わるというよりか、自分の体を実際に動かして経験することが、実践のためのリハーサルとして欠かせないものなのでしょう
そのリハーサルを繰り返すことによって、体と頭が動きを覚え、習慣化されるのだと思います