和文英訳は簡単ではない

 

 

先週、Tさんのレッスンで、漫画「スラムダンク」のキャラクターのセリフを英語にするというエクササイズをしました。

例えば、「一瞬息が止まったぞ どうしてくれる」や、「あの晴子ちゃんと一緒に登下校できたら うおおーっ そしたらもう死んでもいいぜ!!!」などの文を英語にしてもらいました。

普段は状況の中でロールプレイをするエクササイズをある程度スムーズにこなすTさんが、和文英訳にとても苦戦していました。

ロールプレイではセリフが決まっているわけではなく、例えばホテルの状況だとしたら、「鍵を部屋の中に置いたまま外へ出てしまい、部屋に入れなくなったことをフロントで伝える」というような感じです。

その中で生徒さんが自分が伝えたいことを自分の持っている知識やジェスチャーなどを使って表現します。

Tさんが困ったのは、この日本語を英訳してくださいと言われたときに、「もう死んでもいいぜー」をどうするかという部分だったのです。

これはTさんにさらなる英語のインプットが大量に必要でしょう。そして、矛盾するようですが、暗記するのではなく、忘れることです。

 

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会話そのものを楽しむクセをつける

 

 

 

Oさんがレッスンの後、こんな質問を僕にしました。「ちゃんとした文法じゃないと外国人に通じないか?」
僕の答えはもちろん、「そんなことはない」です。
むしろ、コミュニケーション重要になってくるのは、1度通じなかったときに、すぐには諦めないメンタリティーです。
自分の英語に自信を持てない人は、声が小さくなりがちです。
そうすると、話し相手が、よく聞こえなかったから、「えっ、何?」というリアクションを取るのは自然です。
そんな時、「やっぱり発音が悪いから、文で話せていないから、自分の英語は通用しないんだ」とネガティブに捉えて、会話を終了してしまうという結果になることもあるでしょう。
それはとてももったいないことです。
僕が生徒さんに教えることは正しい言い方などではなく、会話で集中するべき部分は英語ではなく、話の内容そのもの。

そのために、レッスンの中で、ジェスチャーだけでものを説明する練習や、連想ゲームを沢山しているのです。
せっかく相手と音楽の話で盛り上がっているならば、文法など気にせず、お互いに好きなアーティストや自分が練習している楽器の話で楽しめればいいんです。

英語力は、会話をした量に比例して、ご褒美として後からついてくるものです。

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相手をなんと呼ぶか

人を名前で呼ぶことは、コミュニケーションにおいてはとても重要であり、同時にシンプルなことでありながら難しいことでもあります。

日本人にとってとても厄介なのは、人を呼ぶ時に名前ではなく、「先生、店長、課長、先輩」などのように場所や時期、自分の置かれている立場によって相手の呼び方を変える部分です。

 

僕が会社に勤めていた時に、このようなことがありました。

社長がもう引退するということで、「専務が来月から社長に昇進します」という話を社員全員が聞かされました。

社員全員合わせて10名ほどの小さな会社でしたが、役職がある人もいたので、みんな名前ではなくその役職で呼んでいたのですが、専務が社長になってからも、なぜか社員は全員、新社長を「専務」と呼んでいました。

僕も、社長を「社長」と呼んでは見たものの、何だかしっくり来ないし、社長は社長で、「あっ、俺のことか」なんて言っていたくらいなので、呼ばれる方も変な感じがしていたのでしょう。

結局、僕はその後ずっと社長を「専務」と呼んでいました。

時々、近所を自転車で走っていると、元生徒さんに出くわすことはよくあることです。

皆さん、もう僕の生徒さんではないのに、「あっ、先生~」と呼ばれます。

僕はその人にとって、ずっと「先生」なんです。

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勉強できる喜び

定期的にグループレッスンに参加してくれているOさんのお友達で、84歳の女性(Iさん)が同じグループレッスンに参加されました。

Iさんに色々とお話しを伺ったら、英語の勉強を始められたのは7年前、ご主人が亡くなられて、まわりの人がIさんに何か好きなこと始めたほうがいいということを勧めたのがきっかけだそうです。

Iさんが小学生の時、戦争中ということもあって、中学も行けず、英語を勉強することも許されなかった時代、勉強したくてもできなかったという思い出があるようで、それもあって、77歳の時に始めたということでした。

レッスンが始まるとき、「小学校しか出てないので、勉強は全然ですが、まあ、楽しんでやってます。お手柔らかに。」と言われました。

勉強できる喜びを、今、どれくらいの日本人が感じているのかな、と思いながらレッスンをしました。

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ロミオとジュリエット

 

晩御飯の最中、娘が僕に質問してきました、「父ちゃん、ジュリエットは死んだと思ってたら生きてたでしょ?その後ロミオは死んじゃったでしょ?で、その後ジュリエットも死んじゃったでしょ?父ちゃんはロミオとジュリエットは可哀そうだと思う?」

僕は「そうだね、可哀そうだと思う」と答えました。

それに対して娘は、「はな(自分の名前)はね~、ロミオとジュリエットは幸せだと思う」と言いました。

僕はなぜかを聞きました。

娘は「だって、ロミオとジュリエットは天国で会って、ずっと一緒にいられるじゃん!」と言いました。

僕は「そう考えると、幸せな話だね」と言いました。

娘は現在小学校2年生で、学校での算数や国語のテストでは、あまりいい点数を取ってきませんが、テストで高得点を取る以上に大事なことをすでに身に付けているような気がしました。

世の中、正解ばかり見つけたがりがちになるけど、自分はどう思っているのかを伝えることも必要。

今日は僕が娘から大事なレッスンを受けました

 

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