英語をせっかく習っているのだから、関係代名詞の which や that を巧に操って、長い文章で話をしたいという気持ちは、何となくわかります
でも、もし相手との円滑なコミュニケーションを楽しむためなら、短い文章でわかりやすく伝えたほうが、いいときも沢山あります
頭の中で文章を一生懸命に作るために会話が止まってしまうなら、文章を2つか3つに分けて伝えてもいいと思います
人が発する言葉の「本当の意味」は、発した本人の心の中にあると思います
僕が言う「本当の意味」とは、言っている本人が何を言いたいかということです
ある映画を観ていて、こんなシーンがありました
家族で食事をしている最中、息子がミルクをテーブルにこぼしたとき、お父さんが不機嫌な顔で、“Great.”と言いました
言葉そのものの意味で言うと、「素晴らしい」、「偉大な」という意味になります
でも、そのシーンの中でお父さんが言った“Great.”は、良い意味ではないはずです
むしろ、逆の意味で使っています
日本語でも、女の子が男の子に笑顔で、「大嫌い」と言ったら、大抵の男の子は、脈があるって捉えるのが自然に思えます
話相手が本当は何を言いたいのかというのを感じ取る意識は、とても大切な気がします
僕はよく友達に「ギター教えて」といわれます
大抵の人は1回教えて、それで終わってしまいます
たまに、「どうやったら、そういう風にギターを弾けるようになるの?」と聞かれます
その時には、僕がどうやって、何を使って普段練習をしているかを話します
そうすると、しばらく会わないうちに、その人のギターの上達がはっきりとわかるんです
上達にも驚くのですが、継続して練習していたことにも驚きます
教えるということは、結局、理屈を説明することだから、全くゼロから始める人にとっては、頭が痛くなってしまうことが多いのだと思いました
それよりも、ギターを弾ける人にどうやって上手くなったかを聞き、それをマネしてみる方法は、かなりやる気も継続できるという意味でも効果的かなと感じています
当教室の生徒さんはおしゃべり好きが多く、レッスンが終わってから雑談がレッスンより長くなることがしばしばあります
このおしゃべり好きの生徒さん達を見ていると、この性格が英語上達には大事な要素ではないかなと最近感じるようになりました
おしゃべり好きの人は話題を豊富にもっているか、話し相手のことにとても興味をもって、色々と質問をしてくるんです
どの言語で話すにしても、話題がなければ会話が始まりすらしませんし、始まったとしても、すぐ終ってしまいます
大抵の生徒さんは、日本語で会話をしているときと同じような感じで英会話を楽しんでいて、違いといえば、生徒さんの英語のレベルによってお互いの理解度が少し下がる程度のものです
会話をする量は英語の上達に比例すると僕は思っているので、生徒さん達には、伝えたいことが文章にならないからといって諦めずに、会話そのものを楽しんでいってもらいたいです
当教室では、生徒さんにレッスン以外の日に聴いていただくCDの教材があります
そのCDには、日常での何気ない表現が約600入っています
生徒さんの一人のSさんはその教材を今までに合計100回くらい聴いているらしいです
いくつか耳に残る表現が出てきたと言っています
彼本人としては、500回くらい聴けば、何かしら成果が見えるかもしれないと話していました
とても興味深いことなので、時々、どんな様子かを聞いていこうと思います