これは根拠があるのかはわかりません
うちの教室の生徒さん達はソファやバーカウンターでくつろぎながらレッスンをやります
ほんのりとBGMもかけています
そうすると、何故だかそうしない時よりも教えている側として、感触がいいような気がします
急に話せるようになるとか、沢山のことを覚えられるようになっているわけではないけど、生徒さんも僕も、「会話」に入り込めているような感覚になります
不思議です
ある、子供と脳の関係についての本からの引用です
「幼稚園のころから、英語の単語を断片的にムリヤリつめこむような、左脳型の言語早期教育は、むしろ幼児の右脳的なイメージ認識力をスポイルしてしまう。いわば、百害あって一利なしの行為、といえるかもしれません。外国語とは、単語ではなくて、まず、その国の人と意思が通じることではないでしょうか。」
この本を読んで益々、子供の英語教育とは難しいものだなと感じました
もともと言語は、「教育」できないからです
このことを頭に入れながら、小学生用のレッスン内容を更に工夫していこうと思いました
何で?って思うかもしれないけど、教わったことをそのまま使える状況って、中々ないものです
例えば、“I go to school by train.”を習ったとして、実践の会話では“I”を“He”に変えるだけで、頭の中がぐちゃぐちゃになってしまうものです
“He goes to school by train.”と言えるようになるためには、頭で文章を組み立てるのではなく、考えなくてもある程度出てくるくらいのインプットと実践経験が必要だと思います
習ったものを全くの「無」にするというよりは、ポケットの中に入れておく程度に残しておくのが丁度いいかもしれないです
あともう一つ大切なことは、無理に暗記をしようとしないということです
特に単語は日本語で意味を暗記しても、使う状況が伴わないと使い方がわからないので、もったいない気がします
英語でも日本語でも、道案内や自分のお店にある商品について説明することなどは簡単ではありません
何かを説明する練習として、当教室では、“What is~?”と生徒さんに対して質問し、それについて説明してもらう練習を行っています
例えば、僕が“What is telephone?”と質問し、生徒さんに“telephone”とはどんな物かをわかりやすく教えてもらいます
近くに電話機があれば、まず、“That is telephone.”と実物を見せればわかりやすいです
次に、それを「どんな状況で」、「誰が」使うのかなどを付け足す感じです
これに必要な能力は、英語力もそうですが、相手にどうすればわかりやすく伝えられるかを考える力です
言葉だけで伝えるよりも、ジェスチャーや身の回りにあるものを上手く使って、相手の頭の中に絵を想像させられるような説明力を養えます
ある生徒さんに、「私がトイレから出てきたら、外国人の方が次に並んで待っていたので、『お待たせ』と言いたかったけど、なんて言っていいかわからなかった」ということで、そのような時の「お待たせ」を英語でどう言うのかと質問されました
僕はその生徒さんに、「お待たせ」と言う習慣がないので、何も言わなくてよいのではと答えました
「いただきます」や「お疲れ様です」などもそうですが、これは日本における習慣(考え方)なので、英語にはできないものが沢山あります。無理に何か言おうとしなくていいんです
前置きが長くなりましたが、当教室では、英語圏の人達の習慣(考え方)も少しずつ知ってもらいたいと思い、レッスンの中にそれを身につける練習を入れています
その一つが、否定疑問文に対する返答の仕方です
“Aren’t you hungry?”と聞かれて、お腹が空いていないのに、“Yes.”と答えてしまう人は多いと思います