昨日の夜は仕事が終わってから、金スマというテレビ番組を後半の30分だけ見ることができました
人気のある英語の先生の安河内先生が出演するということで、興味がありました
番組の中で、スマップの中居さんが英語を話せる女性とロールプレイをやり、中居さんの間違えた英語の表現に対して、「それでいいんです」と安河内先生は話されていました
先生は、教科としての英語と、コミュニケーションの道具としての英語の違いを区別されていて、素晴らしい先生だと感じました
ノッチというお笑い芸人さんが、サンフランシスコで2日間、道を歩いている人に片言の英語で声をかけまくって、どのような効果があるのかというのをやっていました
2日間で英語が上達するということはありませんが、本人が話していたように、心理的な壁は徐々に取れてきているように見えました
自分が現時点で英語をどれくらい話せるのかは別として、臆することなく英語で人に話しかけられるメンタリティーは、英語が口から出る以上に、初心者にとっては重要なことだと、僕は思っています
そういう意味で、ノッチさんが経験した2日間という短い時間の中で、「自分も英語を使って話せるようになるかも」と感じることができたのは、大きな収穫です
教科としての英語を教えている人の中には、「こんなことをテレビでやって、日本人がまた恥をかきに行ってきただけだ」と言う人もいるでしょう
コミュニケーションを教えている立場の僕にとっては、「ノッチさん、ありがとうございました、勉強になりました」と言いたいです
Fさんがレッスンのあと、「なんで、なかなかネイティブが話すようには話せるようにならないのだろう」と僕に質問してきました
僕が感じていることは、Fさんは、正しい文法を使って話さないと相手に通じないという先入観を強く持っている、ということです
「文で言えないと感じた時は、すぐに単語を並べることとジェスチャーを多用する」ように、レッスンの中でFさんに度々伝えています
言語を習得するにあたって、文法はとても大切な要素です
だけど、コミュニケーションを上手く取れない段階から「正しい語順」を考えながら話そうとするから、自然な言い回しがなかなかすぐに口から出てこないのだと、僕は考えています
文法を勉強するタイミングは、コミュニケーションがある程度取れるようになってからだと思います
さらに、自然な言い回しができるようになるには、ある程度の「文法的に間違った文」もインプットする必要があるということも言われています
英語を教える立場の人にとって、文法を教えるということは、教えるタイミングも含め、とても深いものだと僕は思っています
以前から、英語を習得するなら脳の中で日本語を働かせる回路を切ることが重要だと知ってはいたのですが、レッスンでそれを100%実践することができていませんでした
それをこれから徐々に、「完全に日本語から離れて1時間を過ごす」ことができるレッスンにシフトするように行動し始めました
まず初めに、単語集はなるべく絵で表現できるものは、インターネットなどから画像を集めて、それを見ながら発音練習するようにします
これをやりながら、その他の単語や表現についての紹介をどうするのかを考えていきます
Fくんが昨日のレッスンで、リスニングのエクササイズに挑戦しました
昨日は試しに、Fくんがどのように会話を聴いているか、もしくは聞こえていないのかを調べることにしました
同じ会話を異なる周波数を使って流すことができるCDをTさんにいただいたので、このCDの会話を二つの異なる周波数でそれぞれFくんに聴いてもらいました
結果は、ノーマルな周波数で聴いたときの方が、狭い周波数の時より音としては聞けています
しかし、会話の理解度はどちらの周波数で聴いても、ほぼ同じくらいでした
ということは、彼は会話全体を音として「これは英語の音だ」と、ある程度聞けているとしても、英語を絵としての認識が、まだあまり頭の中で上手くできていないということかもしれません
僕が考えたのは、彼に必要なことは
1: 会話に出てくる単語をいくつ聴き取れるか、ということに意識を持っていく
2: 聴き取れた単語をいかに早く頭の中で絵にして、それらを全てつなげてストーリーとしての絵にできるか
言葉で説明するとわかり辛いですが、リスニングにおいては、この二つはとても重要なことだと僕は考えています
生徒さんによく見られることですが、会話の中で自分が言いたいことを英文にしようとして、まず頭の中で日本語の文を作って、それを英訳する癖がついてしまっています
これをやってしまうと、変に聞こえてしまう文ができてしまうことはよくあることです
例えば、”How do you think about it?”ですが、日本語だと「あなたは、これについてどう考えますか?」となると思います
日本語だと「どう考えますか」なので、それ対する英語として、”How”を使いたくなってしまいます
実際には”How do you think?”ではなく、”What do you think?”といいますが、日本語から英語に訳してから文を作る癖がある人は、このような間違いをやりやすくなってしまいます
僕が生徒さんに対して、思いついた単語を並べるだけでいいから、頭の中にある絵をそのまま英語で出すように伝えているのは、不自然な英文を作ってしまう癖をなるべく取るためでもあります
そして、文で伝えられるようになるには、やはり、英語のテレビ番組や映画を大量に見てインプットをし、ネイティブスピーカーが使う言い回しをマネすることが、自然な英語を話すためには重要なことだと僕は思います